石澤タカユキ(フィギュア原型師) | デザイン

氷都八戸を代表するスポーツ・アイスホッケーの
疾走感を、フィギュア原型師が形に捉えました。

肩書きの「フィギュア原型師」とは?

フィギュアを作るためには、まず全ての元になるキャラクターなどのデザインがあります。2次元・平面であるデザインを3次元・立体に変換するのが原型師の仕事です。

原型師が作った原型を元にして、皆さんに買っていただく商品として大量生産されるフィギュアが作られます。だからこそ原型師は一点モノを作って飾って終了というわけではありません。

今回は田名部さんのデザインをいただいて原型を作り、ガレージキットとして商品化するところまで参加させていただきました。

ガレージキットとは、大量生産が難しい技法で生産された組み立てキットのこと。原型師の個性を活かしつつ、原型を細部まで忠実に再現することができる。
  • 姿勢を自由に変えられるフィギュア
  • サイズとパーツはざっくりと作ります。
  • 新しいパーツと大量生産パーツの組み合わせ
  • 親指をあげた手はサービス

アイスホッケーという題材はいかがでしたか?

原型製作に取りかかる時は、資料を集めると同時に、他に出ている同じテーマのフィギュアを研究したりもするのですが、アイスホッケーはなかなか前例が無いのです。すごく自由な動きが出来て、かっこいいアクションがたくさんあるスポーツなのに!

それが面白いし、何より僕にとってラッキーな事だと感じています。

田名部さんのデザインが持っているかっこ良さと、アイスホッケー独特の疾走感を形にしたいと思いながら作業を進めるにつれて、どんどん世界観も広がっていきますし、原型自体をもっともっと好きになっていくんです。

  • 野球のピッチャーのアクションフィギュアは少ない
  • 自由度も躍動感も大きい。だから難しいし、面白い。

世界観が広がるって、どんな感じですか?

田名部さんの超クールなアイスホッケーフィギュアがあったとして、脇にこんなフィギュアがいたら楽しいなぁ! とか考えちゃうんですよね。大本のデザインは背番号8番の選手一体だけど、他にももっと、デッカイ奴とかちっちゃい奴とかがチームになってたら…とか。

突拍子も無いものだと、ヘルメットに角を生やしたり、スケートにロケットを付けちゃったりとか(笑) ほとんど妄想ですよね。

けど、間接が動いて自由にポーズを楽しめるアクションフィギュアだからこそ、世界観やイメージは大切だと思っています。イメージの中の疾走感はフィギュアに乗り移りますし、フィギュアの造形がイメージを支えます。もっと、もっと、もっと! って思いながら、粘土やパテと向き合い続けるんです。

  • 石澤タカユキのフィギュア
  • 3体のフィギュア
  • 動かせるフィギュア

もっと、もっと、ですか?

小学生からプラモデルを作り出して、見せびらかすよりも「自分が欲しいものを」って思いながら、今まで来ました。一人だけの孤独な作業ですけど、作っているうちに心の中の自分と対話することになるんです。

作っていると必ず上手くいかないところや足りないところが出て来て、「もっと、こうすりゃいいじゃん」「もっと、こうしたい」って思うのがモチベーションになるんです。そしていつの間にか作品を好きになっていくし、誰かが好きになってくれるって信じられるようになるんです。

そんな風に誰か、僕以外の誰かにも好きになってもらうためには、ひたすら「もっと」を続けていくしかありません。商品になったら、何も出来なくなります。だからこそ、少しでも何か出来ることをしたいんです。

  • 小さい頃からプラモ漬け
  • 一人で行う作業
  • 原動力はつながり
  • 石澤タカユキの想い